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  • 公開日:2024/3/29

    Google アカウントは共有してもいいの?リスクを考えてみよう!

    アカウントにログインするだけで全ての Google サービスを連携することができる「Google アカウント」。個人、業務問わず使用されている方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。筆者も個人、業務ともに毎日のように使用しています。

    ID とパスワードさえあれば、使用するデバイス(PC、スマートフォン、タブレット等)を変更しても、どこでも情報を確認することができる点は大きな魅力の 1 つです! PC で登録した Google カレンダーの予定を外出先で確認できるのは便利ですよね。

    この「ID とパスワードがあればログインできる」という利点を活かし、複数人で ID とパスワードを共有し Google アカウントを利用しているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。一見便利そうですが、実はこの使い方にはリスクが潜んでいます。

    便利なサービスを安全に使用するため、今回は「Google アカウントを共有することのリスク」について考えていきましょう。

    Google アカウントの利便性

    まず初めに、先ほども少し触れた Google アカウントの利便性について簡単に触れていきます。 大きく分けると 3 点あります。

    利便性 1 :Google 社が提供している各種サービスを連携できる

    Google アカウントにログインすることで、すべての Google サービスが連携されます。たとえば、Gmail にフライトの確認メールが届くと、その情報が自動で Google カレンダーと Google マップに同期され、スケジュール管理のサポートをしてくれます。

    利便性 2 :行動履歴をもとに広告などが調整される

    Google アカウントにログインしている間に検索した内容をもとに、ニーズにあった広告が表示されるようになります。また、YouTube の閲覧履歴、おすすめも同様です。

    利便性 3 :デバイスを変えても同情報を取得できる

    Google アカウントはデバイスを変えても ID とパスワードがあればログインすることができます。自宅の PC で保存した内容を外出先にタブレットで確認できるなど、場所を問わず使用することができます。また、使用している機器が急に故障した際も、Google アカウントで使用していた情報は新しい機器で使用できリスク回避できます。

    利便性の高さから個人のみではなく、企業が業務で使用するよう定めているケースもみられます。

    Google アカウントを共有するリスク

    「ID とパスワードがあればログインできる」という利点を活かし、1 つのアカウントを複数人で使用している、という方はいらっしゃいませんか?

    そもそも、Google アカウントは他者と共有しても良いのでしょうか。「Google Workspace 管理者ヘルプ」の該当ページを確認してみましょう。

    ユーザー間でアカウントを共有しない

    Google アカウント(maria@solarmora.com など)は、1 人のユーザーによる使用が目的とされています。組織内の複数のユーザーがユーザー名とパスワードを共有して同じアカウントを頻繁に使用すると、ユーザーに対して以下の問題が発生することがあります。

    • アカウントのしきい値に達する - 複数のユーザーが同じアカウントを使用していると、アカウントがしきい値に達する可能性が高くなります。
    • 本人確認または質問が表示される - 承認されていない人物がユーザー アカウントにアクセスしようとしている疑いがあると Google が判断した場合、その人物に対して追加のセキュリティ保護用の質問またはログイン時の本人確認の画面が提示されます。詳細
    • アカウントが一時的にロックされる - アカウントを使用しているユーザーがセキュリティ保護用の質問に答えられない場合や、ログイン時の本人確認を行えない場合、アカウントが一時的にロックされている可能性があります。
    Google Workspace 管理者ヘルプ「ユーザー間でアカウントを共有しない

    「Google アカウントを共有することは推奨されていない」ということがわかりますね。

    上記を踏まえ、発生するリスクについて触れていきましょう。

    リスク 1 :アカウントがロックされる恐れがある

    Google Workspace 管理者ヘルプの「ユーザー間でアカウントを共有しない」に記載されているロックの流れを噛み砕いて説明すると下記になります。

    ① ログインするデバイス数が多すぎると、Google に不正アクセスなのでは?と疑われる

    個人が PC とスマートフォンから、など少ないデバイスでログインする分には問題ないですが、複数人が同アカウントを利用すると、アカウントがしきい値に達する恐れがあります。

    ② 不正アクセスではないか確認するため、「本人確認・質問」が表示される

    ID 、パスワード以外のセキュリティ保護用の質問またはログイン時の本人確認画面が提示されます。

    ③ 「②」に正しく回答できなかった場合、アカウントが一時的にロックされる

    「②」に回答できなかった場合、アカウントの使用が一時的にできなくなります。複数人で使用している場合、うち 1 名のミスで全員が使用できなくなる恐れがあるのです。

    リスク 2 :承認者以外がログインできる恐れがある

    仕事で使用する Google アカウントを同業務担当チームで共有している会社もあるのではないでしょうか。担当者のみで ID とパスワードを共有しているから問題ない、と思っている方、本当に大丈夫でしょうか。

    私事ではありますが、前職でまさしく Google アカウントの共有を行っておりました。ID とパスワード をチームメンバーのみが閲覧できる場所に保管しており、会社 PC 以外にもテレワークで使用する PC からもログインしていました。もちろん、退職したため ID、パスワードの保管場所へのログインはできなくなっています。しかし何年も同アカウントを使用していたため、ID、パスワードはメモをしていなくとも暗記していました。また、過去にチーム内で異動者もおりましたが、都度パスワードの変更は実施していませんでした。

    外部の PC や携帯からログインしても保管しているデータを確認できるという点は大変便利ですが、裏を返せば ID とパスワードさえわかれば誰でもログインすることができます。今考えるととても危険性の高い対応をしていたと思います。Google アカウントの共有を実施している方は、担当者が部署異動をした時、退職者が出た時、漏れることなくログイン情報の変更はできていますか?

    リスク回避!Google アカウント内の情報を共有する方法

    Google アカウント自体の共有はリスクがあるため避けた方が良いことは記載いたしましたが、業務都合上共有しなければならない情報があるというケースが大半だと思います。業務で共有する必要があると考えられる「Gmail」「Google ドライブ」など Google アプリはアクセス権限を設定することができます。

    Gmail

    アクセス権限を設定することで、メールボックスを共有することができます。メールボックスの閲覧、メール送信・メール削除などの操作を行うことができます。

    ① Gmail 画面右上にある歯車マークをクリックし、「すべての設定を表示する」を選択する

    ②「アカウント」タブの「アカウントへのアクセスを許可」という項目内「別のアカウントを追加」をクリックする

    ③権限を付与したいユーザーのメールアドレスを入力し「次のステップ」をクリックする

    ④確認画面が表示されるので、「メールを送信してアクセスを許可」をクリックする

    ⑤入力したメールアドレス宛に「確認メール」が届くため、承認するとアクセス権限が付与される

    Google ドライブ

    権限を付与することで、Google ドライブに格納している資料や画像等を共有することができます。付与できる権限は 「閲覧者」「閲覧者(コメント可)」「編集者」の 3 段階から選択することができます。

    本サイトの以下のブログ記事でも詳細手順、注意事項をご紹介しているので是非ご覧ください!

    営業部に所属する私の Google ドライブ活用法

    Google ドライブの共有ドライブとセキュリティ

    Google ドライブのファイル共有に潜む危険と対策

    Google アカウントを共有するリスク(まとめ)

    今回は、Google アカウントを共有する際のリスクについて記載しましたが、いかがでしたでしょうか。

    Google アカウントは利便性も高く、正しく使用すればセキュリティ面でも安心安全に使用できるサービスですが、使用者の対応ひとつでセキュリティ事故につながる危険性があります。

    今回ご紹介した内容を参考にしていただき、ぜひ Google アカウントを安心安全にご活用いただけたら幸いです。

    また、弊社のサービス「DriveChecker」は、Google アプリのアクセス権限に関するセキュリティ対策をより簡単に実施するために開発したサービスです。ご興味がございましたら、ぜひ 資料ダウンロード のページからパンフレットをご覧ください。

    それでは、最後までお読みくださり、ありがとうございました!