【AI活用】Gemini+Canvas で面倒な資料作成を一瞬で!業務効率化のコツと隠れた危険をまるっと解説

皆様、「日々の業務効率化」は進んでいますか?
近年、 「Gemini」や「Google Canvas 」 のような生成AIツールが、資料作成のプロセスを一変させました。
「こんな内容を提案したいな」と考えた内容のメモ書きに対して、 「Gemini」などの生成AIが瞬時に「分案」を生成し、さらにはそれをベースに「Google Canvas 」 などのデザインツールが爆速で資料を完成させてくれる——
このスピード感は、ビジネスの競争力を高める上で、間違いなく歓迎するべき波です!
昔は、商談相手に「比較資料が欲しい」とミーティングで希望された場合、「本日中には提出します!」なんて答えて、内容を考え、自分でパワーポイントやスライドを活用し、残業をしてなんとか提出する、なんて経験をされた方も多いでしょう。
しかし、今は「先方が欲している情報」と、比較相手のURLを 「Gemini」に貼り付けるだけで資料が作成されます。
商談相手が「なるべく早くサービスを導入したい」と考えながら数社で検討していた場合、この資料提出のスピードは、顧客獲得できるかどうかに大きく関わってきます!
そのため、「便利なものは、なるべく全社的に使っていこう!」とすべきではあるのですが、実はその便利さの裏で情シス担当者の頭を悩ませる「新たなセキュリティリスク」も忍び寄ってきます・・・
本日は
「便利!資料を爆速で作成する方法!」
「比例して発生する情シスが気をつけるべきセキュリティリスク」
について、詳しく確認していきましょう!
▼ 動画版
目次
そもそも・・・「Gemini」「Google Canvas 」って何?ChatGPTとの違いも解説!
「Gemini」「Google Canvas 」ってそもそも何?という方でも「Chat GPT(チャットジーピーティー)」という言葉は耳にする機会があると思います。
「なんかAIらしいけど、何に使われてるの?」と思っている方も多いはず。
(ChatGPTとは・・・)
「大規模言語モデル(LLM)」という技術を使い、人間のように自然な会話や文章を作成できるAIです。
この進化の波の中で、Googleが開発した「Gemini」と、ウェブサイトなどでよく使われる技術である「Canvas」も注目されています。
これらが具体的に何で、どうすごいのか、簡単に解説します!
◾️Gemini(ジェミニ) とは?
「Gemini」はGoogle社が開発した次世代AIです。
一言で言うと
「Googleが開発した、文章、画像、音声、動画、コードなど、複数の種類の情報(モーダル)を同時に理解・処理できる」超高性能な次世代AIです。
<ChatGPTとの違い>
| ChatGPT | 「本を読むのが得意な人」 主に「言葉」の処理(文章生成や会話)に強みを持っている |
| Gemini | 「本も読めるし、絵も見て理解できる、オールマイティな天才」 言葉だけでなく、「画像を見ながら、その内容について会話する」など、人間と同じように複数の情報を同時に認識して考えることができる |
また、Google社が作っている次世代AIのため
「Google検索から情報を取得できる」「Googleドライブ内に格納したアイテムの情報を読み取れる」という強みもあるんです!
つまり・・・
- A社とB社の会社HPを貼り付けるだけで「HPの中身まで見て」比較を作成
- 自社で作成したGoogleドライブ上のマニュアルを読み込ませ、「客先からの質問に対するメール返信文」を作成
- 疑問を投げるとGoogle検索から情報を取得し、「エビデンスが欲しい」と依頼すれば「情報取得元のページのURL」を得られる
なんてこともできます。
「どうやったらこの情報が得られるだろう」と考え、検索し、資料やメール文を作成する
この作業がまるっと不要になります。
Google検索や、Google Workspace を利用されている方は特に業務が進めやすくなるのではないでしょうか。
◾️iCanvas(キャンバス) とは?
CanvasはAIそのものではありません。
ウェブサイトやアプリの「画面上での表現」に関わる技術です。
一言でいうと・・・
ウェブブラウザ(ChromeやSafariなど)の中に用意された「デジタルなお絵描き帳」です。
HTML5というウェブ標準技術の一つで、JavaScriptというプログラミング言語を使って、図形、グラフ、ゲームの画面、複雑なアニメーションなどを描画するために使われます。
ここまで聞くと、「なんかエンジニアっぽいな」「う〜ん自分には使いこなせなさそう」と思う方も多いと思います。
しかし、実はこちらのツールはプレゼンなどで使う「スライド資料の作成」にも簡単に活用できるんです!
しかもGoogle社が開発したツールであるため、「Gemini」と自動連携が可能です。
つまり・・・
① 「Gemini」に資料の内容を相談
例)比較資料の場合URLや該当資料を読み込ませ比較内容作成
例)想定問答の作成
② 「Gemini」と会話した内容を元に提案資料のデザインは「Canvas」で作成
これだけで資料ができあがります。
「業務効率が爆上がりしそう」と少しワクワクしてきますね。
「Gemini」×「Canvas 」で爆速資料作成を行う方法
では早速「Gemini」と「Google Canvas 」を利用した、「爆速で資料作成を行う方法」を見てきましょう。
① 「Gemini」にログインする
② ツール「Canvas」を開く
Geminiのプロンプト入力箇所下部の「ツール」より「Canvas」を呼び出します。
※ Geminiを開いた際に、自動で呼び出されている場合もあります。


③ 「プロンプト(指示や質問)」を入力する
「プロンプト」と聞くと、「なるべく詳細情報を記載して正確な指示をするように」というアドバイスをよく目にします。
このアドバイスを元に、下記のように「ワンステップ」で完結をさせようとする人を多く目にします。
例)
「フレックスタイム制」の導入を役員に提案する資料を作成したいです。
目的:社員満足度を上げる
理由:「ワークライフバランスが取りにくい」という退職理由が散見されている
ルール:コアタイムを11時〜14時とする
〜省略〜
提案時の文案を作ってください。
これでは、まず「プロンプト(指示や質問)」を作ることに疲弊しそうですね。
また、最初から「こういう内容で作って!」と「指示」をしてしまうと、生成AIは優秀ゆえ「自分が指示した内容でそのまま作成」してくれます。
ですが、これは「生成AIの良いところ」を生かしきれていません。
「Gemini」は「作業者」だけではなく「相談相手」にもなってくれます。
【コツ:生成AI(Gemini)に「何の情報が必要か」を会話して確認をする】
当然と言えば当然ですが、生成AI「Gemini」が良いプロンプトとして認識する情報は、「Gemini」が一番知っています。
そのため、最初は下記のように「こんなものを作りたいから”Geminiに依頼するために必要な情報を教えて欲しい”」と投げてみましょう。
例)
社員満足度向上を目的とした「フレックスタイム制導入」のプレゼン資料の文案を作成して欲しいです。
上司の承認を確実に得られる完璧な資料にしたいため、プロンプトを作成してください。
すると・・・

「こんなプロンプトを投げてくれると完璧な資料を作れるで!!」
という内容を、自分から提案してくれます。
「上司の提案を確実に得るためには、感情論ではなくデータに基づいた課題と具体的な解決策・会社にとってのメリット・デメリットを明確にすることが重要です」
「そのために必要な情報はこれなので、情報を送ってください」
大変「ごもっとも」な回答が返ってきました。
中身を見てみると・・・

「ああ、確かに上司に承認を得るためにはこの数値データが必要だったな・・・」

「自分が思いついていなかったメリットまで出してくれた!」
「上長提案に出るであろう懸念点を上げ、さらに対策まで記載してくれている」
さらに最後には次のステップまで記載してくれます。

このように、「完璧なプロンプトを自分で考えて作ってもらう」のではなく、「どうすればいいか?」を相談すると、「自分の考え+Geminiの意見」で、より「誰にでも響きやすい」資料に作り上げることができます。
Geminiは、同じチャット内の会話は情報を引き継いでくれるため、会話を繰り返しながら「自分が作りたい資料の内容」を固めましょう。
例)Geminiが空欄にしてくれた数値を埋める
例)自社には関係がない内容はカットし、自社特有の内容を追加する
また、Canvasの内容は「Googleドキュメント」として出力が可能です!
出力して、情報の入力や、不要箇所の削除・追加をしてもいいですね。

※ 出力した「Googleドキュメント」は、マイドライブに自動で格納されます。

④ 情報の整理が完了したら「Canvas」の内容を確認する

「Gemini」の会話を元に、「Canvas」に内容がまとめられているため確認します。
【コツ:「Canvas」の内容をGoogleドキュメントで保存する】
内容確認後は、必ず「Googleドキュメント」に書き出しをしましょう。

<理由>
「Gemini」×「Canvas」はとても便利なツールですが、一方で「同一チャットで細かくやりとりをしていると重くなりバグが生じる」ケースがあります。
例)スライド化した時にページ数が合わなくなる
例)スライド形式にしたいと指示したが別形式で出力される
例)読み込み画面で停止してしまう
作成した「Canvas」をそのままスライド化した時にバグが発生した場合
「元の状態に戻すこと」はできません。
バグ自体は「新しいチャットを開く」ことで解消されますが、前章で記載した通り「情報の引き継ぎは同一チャットで行われる」仕様となっています。
つまり・・・
「バグが発生したら、今までの会話をもう一度再現しなければならない!」ということです。
手間が発生するかつ、自分が同じ内容を入力したからとGeminiが別チャットと全く同じ回答をしてくれるとは限りません。
そんな時に、「Canvas」の内容を「Googleドキュメント」で出力しておくと、別チャットに「Googleドキュメント」を読み込ませるだけで、次のステップに進むことができますよ。
※ 出力した「Googleドキュメント」は、マイドライブに自動で格納されます。

⑤ 「希望する形式」を指示し作成依頼
今回は、Googleスライド形式としたいため、その通り指示をしてみます。
また、GeminiとCanvasが作ってくれた「Googleドキュメント」を直接編集したため、読み込ませてみます。


⑥ 「スライドにエクスポート」をクリックする
ものの数秒でスライドが出来上がりました!
右上の「スライドにエクスポート」をクリックすると・・・

マイドライブにスライドが出来上がりました!

あとは、内容やデザインを微調整するだけで、提案資料が完成します!
いかがでしたか?
難しい知識や前準備が0の状態で「爆速」で提案資料が作成できますね。
業務効率爆あがりの裏で発生する「情シスの負担」
今回は例で「提案資料作成」を行いましたが、「WEBページ作成用のコード」や「エクセルのマクロ」「画像の生成」など、今までであればプロから技術を購入していたような内容や、社員が何時間もかけて行っていた業務の大半が「Gemini」でできてしまいます。
多くのメンバーが「Gemini」×「Canvas」を使いこなせている企業ほど、生産性が上がるのは明白なので、会社としてもどんどん使っていきたいですよね。
では、「Gemini」×「Canvas」を使うことに「デメリット」は無いのでしょうか?
「デメリット」を上げるとすれば、「Gemini」を利用して出力した情報は、全て社員の「マイドライブ」に作成されてしまうこと はデメリットと言えます。
「Gemini」×「Canvas」を業務で活用し、バグ対策としてバックアップをこまめに取ればとるほど、ふと気付いた時は「マイドライブ」に大量のアイテムが作成されています。
また、出来上がった資料を社員がそのまま社外に共有した場合に、下記問題が発生する危険性があります。
危険性①:外部への意図しない共有
業務スピードを優先するあまり、社員が「とりあえず」で設定した「リンクを知っている全員に閲覧を許可」が、そのまま外部の取引先やパートナー、あるいは世界中に公開された状態になっている恐れがあります。
これが機密情報だった場合、情報漏洩は不可避です。
危険性②: アクセス権限の放置(過剰な権限)
部署異動やプロジェクト終了後も、過去に作成・共有したドキュメントのアクセス権限が削除されずに残っているケースが頻発します。本来アクセス権限がないはずの社員が、機密性の高い情報に触れられる状態は、不正のリスクを高めます。
危険性③:退職者アカウントの放置
最も致命的なセキュリティリスクの一つです。退職者アカウントが削除・停止された後も、そのアカウントが共有元となっているファイルへのアクセス権限が残っていたり、管理権限が継承されていなかったりする状態が起こり得ます。
利便性が高くなるほど日々大量の資料が作成され続け、かつ先輩や上司・情シス担当者も確認ができない「マイドライブ内」でそれは起こります。
情シス担当者や部署責任者の方は、今後日々増え続けるGoogleドライブ内のアイテムの安全を守らなければいけません。
マイドライブ内の共有も一瞬で管理できるツール「DriveChecker」
「マイドライブからの危険な共有」を、Google Admin Consoleや人力での定期チェックで完全に解消するのは困難です。
何人もの社員が、毎日アイテムを作成した場合、マイドライブ内アイテムの増殖スピードが、チェックのスピードを遥かに上回ってしまいます。
「社員のマイドライブ内であっても、一瞬で共有状況を管理できたらいいのに」
「社員のマイドライブからの共有は、禁止する・または承認制にできたらいいのに」
そんなお悩みを解決できるのが「DriveChecker」です!
DriveCheckerは情シスのお悩みを解決できるこんな機能が充実しています!
- 「ダッシュボード画面」で、何の操作もなく全社アイテムの共有状況が可視化
- 詳細検索で特定条件で検索・一括で共有解除も可能
- 共有ドライブのみではなく「マイドライブ内」の共有も管理可能
- 「マイドライブ」からの共有を禁止できる
- 「リンクを知っている全員宛の共有」を禁止できる
- 共有まえに「上司の承認が必要」となるフローが作成できる
DriveCheckerには2週間無料トライアルもございます。
ご興味がございましたら、ぜひ「資料ダウンロード」のページからパンフレットをご覧ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
生成AIと聞くと、ちょっと難しそうだな、と思う方もいらっしゃるかと思いますが、「凄く仕事の早い友達に相談する」感覚で業務効率をアップさせることができるので、ぜひ活用してみてくださいね。
Google ドライブの活用方法や管理方法についてお悩みがあり、DriveCheckerにご興味がある場合は、お気軽に フォーム よりお問い合わせください。
今後も Google ドライブの活用方法について発信してまいりますので、ぜひまた次回のブログでお会いしましょう!
